ワクチン
ワクチンとは
各種感染症のウイルスの毒素を弱めた抗原のことです。ワクチンが体内に入ると、この抗原に対抗するための抗体が体内で作られます。そのために、次に本物 の強い病原体が体の中に入ってきてもその抗体で病原体を退治することができるようになるのです。
簡単に言うとバイ菌の予行演習です。
ワクチンの接種時期は?

親からの免疫は長くて生後2・3か月しか持たないので、次のように予防してください。
| 生後6~8週 | 1回目の混合ワクチン |
| 1回目のワクチン接種後 3~4週間後 |
2回目の混合ワクチン |
| 2回目のワクチン接種後 3~4週間後 |
3回目の混合ワクチン |
| 成犬 | 毎年1回 |

生後数ヶ月の間は最も感染症リスクが高い時期ですので、次のように予防してください。
| 生後2~3ヶ月 | 1回目の混合ワクチン |
| 1回目のワクチン接種後 2~4週間後 |
2回目の混合ワクチン |
| 成猫 | 毎年1回又は半年に1回 |
子犬や子猫は母親の母乳を飲んでいる時期は母親からの移行抗体(免疫)によって守られています。
この抗体はいろいろな病気に対しての免疫物質を多く含んでいますが、母乳から離乳食に切り替わることにより8~14週でなくなってしまいます。そこで、母親からの抗体が切れた頃にワクチンの接種をするのです。
ただし、母親の抗体が残っている間は、いくらワクチンを接種しても抗体は作られないので、生まれたばかりの子犬や子猫はワクチン接種が数回必要となります。
また、ワクチンの抗体は1年で切れてしまいますから、2年目以降も年1回のワクチン接種が必要です。
猫エイズ専用ワクチン
猫エイズとは、猫後天性免疫不全症候群(猫免疫不全ウィルス感染症)といい、ネコ免疫不全ウイルス)に感染する事により、ネコおよびネコ属の哺乳類(トラなど)が引き起こす諸症状を指します。
当院では、猫エイズ専用ワクチンを取り扱っています。外出する猫や多頭飼いしている猫などご相談下さい。
注意していただきたいのが、猫エイズはヒトには感染しません。また、咬み合い流血の大喧嘩や交尾がなければ他の猫にうつる事は極めて稀です。
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- 風邪を引く(くしゃみ・鼻水)
- 下痢
- リンパ節が腫れる
- 病気が治りにくい
エイズウィルスに感染して1ヶ月ぐらい
通常、そうした症状は1~2ヵ月間持続しますが、中には1年近く軽い症状がだらだらと持続することがあります。
ただし、こうした症状は感染したすべて の猫に現れるわけではありませんし、感染しても特にこれといった症状が出ないこともあるため、飼い主は感染に気づかないまま過ごしてしまうことがありま す。
感染した猫の免疫は徐々に低下していきますから、いろいろな慢性病になりやすくなります。
- 病気や怪我が治りにくい
- 体重が減少する
- 下痢
- 肺炎、リンパの腫れ
無症状キャリア期は4~5年
猫によっては10年以上続きますから、目に見える症状を治療しながら、健康管理をうまくコントロールすることができれば、発症までの期間をできるだけ引き伸ばすことが可能になります。
- 歯肉・歯周組織などの激しい炎症
- 細菌感染(口内炎)が起こり、口の中に潰瘍ができる
- 口臭やよだれが目につく
- 激しい体重減少
- 嘔吐や下痢
- 食欲があるのに痩せてくる
- 夏なのに風邪をひく
- 風邪がなかなか治らない
無発症期間を終えて長い場合は10年くらいのことも
症状を繰り返し、進行させたりしながら、だんだんと症状が悪化します。
肺炎、膿胸、悪性腫瘍、その他、さまざまな臓器に重い障害が引起されるように なります。
感染源はすでに感染している猫達です。この猫達と接触することで感染が成立します。特に外の猫は注意が必要です。
このウィルスは、感染力が弱いので粘膜の直接的な接触や汚染血液との接触等の直接的接触でうつります。
空気感染などはしません。一番多いのは喧嘩によるものです。
猫エイズを根本的に治療することはできません。ストレスのない生活環境を維持し、それぞれの症状に適した対症療法や食事管理で体調を維持し ていくことになります。そうならないためにのワクチンが重要となるのです。
ワクチンの種類
イヌは5~9種、ネコは3~7種までの感染症に対するワクチンの種類があります。どのワクチンが最適なのかは、生活環境や飼育方法などによって異なってきますので、獣医師にご相談ください。

| 予防できる感染症 | 5種混合 | 7種混合 | 8種混合 | 9種混合 |
|---|---|---|---|---|
| 犬ジステンパーウィルス感染症 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 犬パルボウィルス感染症 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 犬伝染性肝炎 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 犬アデノウィルス2型感染症 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 犬パラインフルエンザウィルス感染症 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 犬レプトスピラ病カニコーラ型 | ○ | ○ | ○ | |
| 犬レプトスピラ病黄疸出血型 | ○ | ○ | ○ | |
| 犬コロナウィルス感染症 | ○ | ○ | ||
| 犬レプストピラ病ヘブドマディス型 | ○ |

| 予防できる感染症 | 3種混合 | 4種混合 | 5種混合 | 7種混合(※) |
|---|---|---|---|---|
| 猫ウィルス性鼻気管炎 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 猫カリシウィルス感染症 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 猫汎白血球減少症 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 猫白血球ウィルス感染症 | ○ | ○ | ○ | |
| クラミジア感染症 | ○ | ○ |
(*)7種混合ワクチン・・・猫カリシウイルスには多くのタイプがあり、3種・4種混合ワクチンでは1つのタイプのカリシウイルスの予防しかできませんでしたが、7種混合ワクチンでは3タイプのカリシウイルスを予防することができます。
ワクチンの副作用
ワクチンアレルギーの発生率は1/15000と低い確率ですが、顔が腫れてしまったり、急に血圧が下がり呼吸困難に陥ってしまったりするなど生命にかかわる危険性のある[アナフィラキシーショック]などの副作用の起こる可能性もあります。通常、大きな副作用はワクチン接種後15分から30分以内に発症することが多いので、接種後はペットの様子に気を配ることが大切です。
なんだかいつもと違うな?と感じた時は獣医師にご相談下さい。
院長からひとこと
残念ながらワクチン接種後にアレルギー反応が出ることの原因はまだよくわかっていません。だからといって副作用を心配してワクチン接種をしないことは本末転倒です。副作用が起こる発生率と病気にかかる確率を比較すれば、病気にかかる確率の方がずっと高いことは確かです。 現在、副作用の発生を抑える研究も進んでいます。ワクチン接種の意味を正しく理解し、適切な時期に適切なワクチンを接種することが何よりも大切です。














