ワクチンとは?
各種感染症のウイルスの毒素を弱めた抗原のことです。ワクチンが体内に入ると、この抗原に対抗するための抗体が体内で作られます。そのために、次に本物の強い病原体が体の中に入ってきてもその抗体で病原体を退治することができるようになるのです。簡単に言うとバイ菌の予行演習です。
ワクチンの接種時期は?

子犬や子猫は母親の母乳を飲んでいる時期は母親からの移行抗体(免疫)によって守られています。この抗体はいろいろな病気に対しての免疫物質を多く含んでいますが、母乳から離乳食に切り替わることにより8〜14週でなくなってしまいます。そこで、母親からの抗体が切れた頃にワクチンの接種をするのです。ただし、母親の抗体が残っている間は、いくらワクチンを接種しても抗体は作られないので、生まれたばかりの子犬や子猫はワクチン接種が数回必要となります。また、ワクチンの抗体は1年で切れてしまいますから、2年目以降も年1回のワクチン接種が必要です。
ワクチンの種類
イヌは5〜9種、ネコは3〜7種までの感染症に対するワクチンの種類があります。どのワクチンが最適なのかは、生活環境や飼育方法などによって異なってきますので、獣医師にご相談ください。
イヌ
| 予防できる感染症 |
5種 混合 |
7種 混合 |
8種 混合 |
9種 混合 |
| 犬ジステンパーウィルス感染症 |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 犬パルボウィルス感染症 |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 犬伝染性肝炎 |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 犬アデノウィルス2型感染症 |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 犬パラインフルエンザウィルス感染症 |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 犬レプトスピラ病カニコーラ型 |
|
○ |
○ |
○ |
| 犬レプトスピラ病黄疸出血型 |
|
○ |
○ |
○ |
| 犬コロナウィルス感染症 |
|
|
○ |
○ |
| 犬レプストピラ病ヘブドマディス型 |
|
|
|
○ |
ネコ
| 予防できる感染症 |
3種 混合 |
4種 混合 |
5種 混合 |
7種 混合 |
| 猫ウィルス性鼻気管炎 |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 猫カリシウィルス感染症 |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 猫汎白血球減少症 |
○ |
○ |
○ |
○ |
| 猫白血球ウィルス感染症 |
|
○ |
○ |
○ |
| クラミジア感染症 |
|
|
○ |
○ |
*7種混合ワクチン・・・猫カリシウイルスには多くのタイプがあり、3種・4種混合ワクチンでは1つのタイプのカリシウイルスの予防しかできませんでしたが、7種混合ワクチンでは3タイプのカリシウイルスを予防することができます。
副作用
ワクチンアレルギーの発生率は15,000分の1と低い確率ですが、顔が腫れてしまったり、急に血圧が下がり呼吸困難に陥るなど生命にかかわる危険性のあるアナフィラキシーショックなどの副作用の起こる可能性もあります。通常、大きな副作用はワクチン接種後15分から30分以内に発症することが多いので、接種後はペットの様子に気を配ることが大切です。
おわりに

残念ながらワクチン接種後にアレルギー反応が出ることの原因はまだよくわかっていません。だからといって副作用を心配してワクチン接種をしないことは本末転倒です。副作用が起こる発生率と病気にかかる確率を比較すれば、病気にかかる確率の方がずっと高いことは確かです。
現在、副作用の発生を抑える研究も進んでいます。ワクチン接種の意味を正しく理解し、適切な時期に適切なワクチンを接種することが何よりも大切です。